December 10, 2012

在外投票行ってきた

日本では第46回衆議院議員総選挙で盛り上がっていることと思うが、国外に在住する日本国民にも投票権があるので先週金曜日にシカゴ総領事館へ出向いて投票を行なってきた。

在外投票全般の一般的な情報を逐一解説しても意味がないので、そうした情報は外務省のページ等を参照していただきたい。

在外選挙人登録

在外選挙権を行使するためには、まず最寄りの大使館ないし領事館等の在外公館おいて在外選挙人登録を行う必要がある。この手続きは本人ないし同居家族が在外公館に出向いて行う必要があり、居住地や仕事の形態によっては登録自体が困難になると思われる。この点については改善を求めたい。

重要なのは選挙の機運が高まる前に登録を済ませておくことである。一般に在外選挙人登録の手続きは2-3ヶ月を要すると言われている(直近の選挙日程や選挙管理委員会ごとに異なるとの説)。今回筆者の場合は衆院解散の10日ほど前に登録を行い、ぎりぎりのタイミングで登録を行うことができた。

在外公館での投票

在外投票で気をつけるべきことは投票の締め切りが国内での直接投票よりも早いという点である。投票用紙という物理媒体を投開票日までに日本に届ける必要があることからこうなる。

今回、在外選挙人証が日本からシカゴ総領事館に届いたのがぎりぎりのタイミングだったので、選挙人証を総領事館で預かっておいてもらい、それを受け取りついでに投票を済ませるという方法をとった。投票期日がぎりぎりでなければ通常は郵送で受け取ることができる。ちなみに在外選挙人証はこんな感じ

領事館の投票所に出向くと、パスポート等を確認の後、最初に「投票用紙等請求書」に記入とサインをさせられる。郵送による投票等を行う場合にはこの用紙を用いて投票用紙を請求するのだろうが、直接手渡しで受け取る場合にも必要であるようだ。 請求書を記入し終えると、投票所になっている別室に通されそこで投票用紙を受け取り投票を行う。

  • 投票用紙は日本での投票で用いるのと同じ紙質に思えた。ただし折り曲げる実験はしていない。
  • 一度に少選挙区と比例代表両方の用紙を受け取る。
  • 投票用紙で唯一違う点は、裏に「在外投票」と印字されている点である。これ、在外選挙人の少ない地域では投票者の匿名性維持という観点から問題ではないのだろうか?
  • 驚いたことに、普段体育館や公民館で見る投票用紙記入用の金属製ブースが用意されており、そこで記入を行うようになっている。記入用の鉛筆も用意されている。(なんで鉛筆なんだろう?)
  • 国内での投票ではそのブース内に政党・候補者名一覧が貼られているが、在外投票の場合は日本全国の候補者(小選挙区)・政党(比例代表)を印刷した分厚いファイルがブースに置いてあり、それを見ながら記入することになる。
  • 記入を終えた投票用紙はそれぞれ二重に封筒に入れ封をする。内側は無記名、外側が記名となっている。
  • 封筒を係員に渡し、外側に記入された市名・在外選挙人証番号等に誤りがないことを確認してもらって終了である。(なお立会人という役職の人が再度チェックするということをしていた)

最高裁判所裁判官国民審査

なお、国内での選挙では同時に最高裁判所裁判官国民審査に参加できるが、今の所在外邦人にはこれは認められていない。何らかの理由があって認められていないというよりは、可能にするための法整備がなされていないまま放置されている、という感じらしい。数年前にこの件をめぐって裁判を起こした人がいた(伊藤塾(PDF), 判例時報watch)ようだが、裁判所は在外邦人も審査に参加可能であってしかるべきと考えつつも現状を是正することを強く求めるまでには至らなかった・・という感じのようだ。そもそも違憲判決まで出ている一票の格差問題ですら根本的には是正されていないことを考えると・・という感じでもあるが。

今後の課題

まとめとして、現状の在外投票について問題だと思ったことを述べる。

  • 在外選挙人登録も郵送やネットにおいて行えないか。たとえば在留届はwebフォームに記入するだけで提出できる。(本人確認が甘くなるのはいいのか?という疑念はある。国内で転居を届ける時ってどうなっていたっけ)
  • 投票期日が相当早まるのはstressfulである。電子投票があると少しはいいのかもしれない。
  • 投票用紙に「在外投票」と印字されているのは匿名性の維持の観点からやや疑問。
  • 選挙とは違う話題だが、最高裁判所裁判官国民審査に参加できないのは国民としての権利を侵害されている感じがする。
  • そもそもの大問題としてネット上での選挙活動が禁じられている現状は海外から政党や候補者の情報を集めることをより困難にしており非常にstressfulである。

数年前までは在外投票が比例代表に限られていたのが是正されたらしいので、少しずつではあるが制度は前向きに変わってきていると考えたい。

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November 17, 2012

車を持たない生活 in アメリカ

アメリカで車を持たないとかありえないだろ!と俺も思うのだが都市によってはこれが可能なのであった。シカゴは公共交通機関が発達しており、大学近くに住んでいることもあってオフィスにも日常の買い物にも徒歩圏という具合なので、結局車は所有していない。かわりにzipcarというサービスを利用しているのでこれについて紹介する。(ステマじゃないよ!)

zipcarはアメリカで勢力を拡大しつつあるカーシェアリングサービスであり、大都市内か、大学街等に住んでいて近所にzipcarの車がある場合には魅力的なサービスである。 日本でタイムズプラス等を知っている場合には似たサービスと考えればよい。決まった駐車スペースに車がおいてあり、それを事前にwebで予約した上で車に出向き、会員カードをフロントガラス内の読み取り機にかざすとドアのロックが解除されて発進可能となる。

レンタカーと比べて便利な点は以下の点である。

  • 30分単位で借りられるのでちょっとした利用に便利
  • 店舗に出向く必要がなく、出発場所の選択肢が広い・事務所の営業時間を気にしなくてよい
  • 保険(up to $300,000)とガソリン代が込みになっておりその分安い -- 別途自動車保険に入っている場合にはレンタカー(保険なし)のほうがお得な場合もある
  • 車種を厳密に指定して予約できる(Hertzでも上級会員向けには車種指定サービスがあるらしい?)

一方デメリットとしては以下の点がある。

  • 乗り捨てはできない
  • 長期間・長距離の使用には向かない。(数日間借り続けることはできないし、180mi/dayを超える距離を走ると距離に応じた超過料金を取られる)

zipcarに申し込むためには、渡米直後の日本人の場合運転経歴証明の英語版が必要であり、これは日本にいるうちに取った方がよい。また大学に所属している場合には大学とzipcarが契約を結んでおり年会費の割引を受けられることもある。

なおシカゴにはI-GO Carsというシカゴローカルな競合サービスもあるが、zipcarの方が全米に展開しており旅行先でも使えるというメリットがある。

zipcarについては、以前CNNがアメリカの若者がクルマ離れしている要因の1つとして取り上げたこともある。

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October 30, 2006

時差

アメリカ滞在もなんと今週で終わり。月曜、火曜と出勤して、水曜の飛行機で帰国する予定。振り返ってみると、最初の1ヶ月はあっという間、次の1ヶ月はそれなりに長く、最後の1週間はやはりあっという間という感じの2ヶ月強だった。最後の最後になって、少しは自分の話す英語が流ちょうになってきた自覚が持ててきたが、ちょうどいいところで打ち切りのようである。とりあえず、帰国したらすぐTOEFLとTOEICを受けておこうか。

先週は突然「これまでここで学んだこと、成し遂げたことについて発表してね」と言われて、あわててスライドを作って、もちろん英語でプレゼンをした。まだ海外学会で発表したことはないので初の英語発表だったが、練習一切なしの突貫工事にしてはそれなりに話せた。聴衆はもちろんまわりの人たちだったので、さほど緊張せずにできたのがよかったのかもしれない。いずれにせよよい練習になった。

29日、日曜日はサマータイム(DST: daylight saving time)の終わりであった。日曜日の朝2:00が再び1:00になることで、1時間遅らせるらしい。飛行機から降りて時計の調整が必要なのは普通のこととして納得できるが、寝て起きて時計の調整が必要な状況は日本ではお目にかからない[1]のでなんだか不思議な感じだ。平日でないのがちょっと残念だが、それでもやはり1時間得した気分になる。

手元の腕時計は単なる安物時計なので未だにDSTのままだが、さすがにPCの時計は何もしなくても正しい時刻に調整されていた。来年からは夏時間の終了日がこれまでの10月最終日曜から、11月初の日曜に移動するらしいが、そういう変更はやはりWindows Updateで対応なんだろうか。それにしてもさらに夏時間を延ばしてどうしようというのだろう。


[1]…閏秒のような例外はあるが、あれはたいていの人にとっては時計を調整しなくてもなんとかなってしまう類のものではなかろうか。

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October 01, 2006

卓球@アメリカ

基本的に典型的運動音痴・スポーツ嫌いの俺であるが、好きなものが2つあって、水泳と卓球である。というわけで、アメリカについてすぐに「何かスポーツはするの?」と聞かれたので「スポーツは基本的に苦手だけど水泳と卓球ならできるよ」と言ったら、研究所の人たちの間の卓球クラブを紹介された。それ以来基本的に毎週通っている。

驚いたのが、皆の使用している用具が基本的に全部日本メーカーのものであるということ。皆Nittaku, Yasaka, Butterflyなど、日本の卓球プレイヤーにはおなじみのメーカーのラケット、ラバー、ネットを使用している。ボールはもちろんスリースターである。このようなクラブに参加することなど想像もしていなかったので当然ラケットなどは持ってこなかったのだが、日本に連絡して送ってもらい、今は自分のラケットでプレイしている。

練習(彼らはmeetingと呼んでいる)は基本的に週に2回。その日集まった人たちで適当に台をわけて主に試合形式で楽しんでいる。寮で隣の部屋に引っ越してきた中国人の学生もやはり卓球をするということでこのクラブに参加しているのだが、中国人と聞いて想像するとおり卓球は上手であった。彼によると福原愛は中国でも有名らしい。

それにしても、中学の時に3年間やっていただけでそれ以降は全くと言っていいほど卓球から離れていたのに、大して腕が落ちてないんだから不思議なものだ。もともと大したことないレベルだったという話もあるが…。

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September 21, 2006

アメリカのネット事情

アメリカに来て以来何か書こうと思っていて何も書かないまま3週間も過ぎてしまった。3週間のうちに一気に季節は夏から冬に移行し、最低気温40度(摂氏4度くらい?)なんていう信じられない数字が平気でテレビに登場するようになってしまった。

こちらでは、平日朝は8時半までに職場に出勤して夕方5時か6時頃には帰宅するという、日本では信じられないような生活をしている。その背景には家(研究所構内にある寮)に常時接続ネット環境がないということがあるだろう。一応、電話線を使ってネットに接続することはできるのだが、電話をかけるためにcalling card(テレホンカードみたいなもの)が必要で、従量課金になるため日本でのようにだらだらとチャットやネットサーフィンをして過ごすと言うことができないのである。まさに研究にはもってこいの環境といえよう[1]。

さて、英語の国アメリカであるが、その英語には大変苦労している。研究所の人たちとの会話においてのリスニングに関しては基本的に大きな問題はないのだが[2]、自分の言いたいことを英語で伝えるという作業が想像以上に難しい。単語が出てこないし、口から出てくる単語の列はおよそsyntaxをなしていない。一方日本で感じるような、英語を話すことに対して緊張するといったようなことは全くなくなった。こっちではとにかく英語を話さなければ自分の意志が伝えられないので当然ではあるのだが。

一方、店等では聞き取りにも苦労している。とにかく早口だし、決まり切った単語をぱらっというだけなので全く意味がわからない場合もある。そう考えると研究所のひとたちは俺の英語力を考慮してゆっくり話してくれているような気もする。なんとなくこれまで英語は簡単だと考えていたところがあったので、想像以上に英語が難しいので正直へこんでいる。

目下どうしようもなく難しいのが否定疑問文(ex. "Don't they ~?")に対する返答。どうしても"No, they do."とか答えてしまって直後に"Yes, Yes!"と訂正することばかりである。しかも思った以上に否定疑問文で何かを聞かれることが多いのが困りもの。つくづく頭の中が日本語に支配されているということを思い知らされる。

気づけば今回の滞在もあと1ヶ月ちょっととなってしまった。出発前は2ヶ月がとんでもなく長い期間に感じられたが、来てみるとあまりにも短いというのが正直な印象である。残りの期間でもちろんある程度以上の成果を残さないといけないし、英語力も高めたいし、気を抜いている暇はなさそうだ。


[1]…寮にはネット環境がないのだが、当然研究所外の家に住んでいる人はADSLやCATVを使っているわけで、「朝は無理ー」という、日本でもおなじみの台詞を(もちろん英語で)聞いた。が、基本的に9時か10時にはだいたいの人が揃っている感じである。これが研究所でなく大学であれば、もっと日本の大学に近い光景が見られるのかもしれない。
[2]…結構誇張あり。勤務時間の扱いについて説明を受けた後、いまいち理解に自信がなかったので、「~~ってことですよね?」とメールを送ったら、「いや、--ってことが言いたかったんだけど」という全然違う返事が返ってきてへこんだりした。

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August 16, 2006

アメリカ行き!?

突然だが、アメリカの国立研究所に8月末から2ヶ月ほどおじゃましてくることになった。実際には大分前から決まっていたのだが、ビザ申請の手続きやらなにやらで忙しかったり、ビザ申請がどうなるか不透明だったりしたので今まで書く機会がなかったのである。

指導教官の先生の昔からの研究上の知り合いが現在その研究所にいて、現在進行中のプロジェクトがたまたま俺の卒論以来のテーマと共通する部分があるということで招いていただいたわけだが、実に恐縮至極である。とはいっても正式に研究という形で行くわけではなく、いわゆる一つのインターンシップという形、のはずだ。

今日はアメリカ大使館に行ってJ-1(交流訪問者)ビザの申請をしてきた。Jビザというのは研究やインターンシップなどでアメリカに入国する際に必要なビザで、これがあると受け入れ先から報酬をもらうことができる。研究者(Research ScholarやProfessorカテゴリ)はともかく、インターンシップ(Traineeカテゴリ)のJビザは却下されることが多いという話があちこちにあったのでかなり緊張して入念に準備していったが、結局アメリカ人の領事さんとちょこっとだけ日本語で会話して終了。「ドウゾ オ気ヲツケテ」と言われた。親切な人だった。

ビザも無事下りたので、とりあえず絶対的な障壁はなくなったはずである。TOEFLの点はまわりよりよかったとはいえ、毎日それで必要事項を連絡しあって問題点を討議できるほどの英語力かといったら全然そんなことないし、研究所が端から端まで4kmくらいあったりしてどうしようかと思ったりでいろいろと先が思いやられるのではあるが。

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